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2017.01.12ブログ

太陽光発電は、いかに「余り」を創るかが重要です!

最近、太陽光発電システムの商談の際に、「売電はあまり考えていない」とか、「自宅の電気で使っている分だけまかなえればよい」というご要望をいただくケースが増えてきました。
確かに、新興住宅地では2kWとか3kW程度の設置が増えているように思えます。

一見すると、言わば「身の丈の分だけ設備投資する」という考え方で、それはそれで正しいように思えるのですが、私は太陽光発電システムの特性を理解していないという点で間違っていると思います。

太陽光発電システムは、いかに「余り」を創るかが重要です。

はっきり書きますが、屋根が小さくて設置できないケースは仕方ないとして、一般的な家の場合、太陽光発電は3kW未満の設置では不十分です。
小さくても3.5kW以上、可能なら5kW程度は設置を目指すべきです。
なぜなら、太陽光発電設置後に不満を言われるお施主様は、ほとんどの場合設置kW数が少ないことが原因だからです。

目に見える効果がないと、どんな設備でも満足度は上がりません。

では、何が目に見える効果かというと、やはり「売電」です。
どんなに売電単価が安くなっても、「収入」という形で毎月帳票が送られてくるのは何物にも替えがたい喜びです。
設置kW数が大きい方が売電収入も多くなるので、おのずと満足度は高くなります。

逆に、設置kW数が少ないと、せっかく発電しても昼間の電力消費で相殺されてしまい、売電はほんのわずかになってしまいます。
そうすると、「太陽光発電って大したことないな」という感想になってしまいます。

しかし、そんな満足度の根源である「売電」の単価が最近下がってきました。
それに伴い、「太陽光はもうからない」とか「売電が下がってしまって魅力がない」とか言われるケースが増えてきました。

これも、誤った理解をされています。

確かに、売電単価は年々下がっているものの、購入価格の相場に合わせて下がっているだけなので、購入価格が下がった今、非常にお買い得な状態になっています。
今も昔も回収年数は変わりません。

それと同時に、電気代が上昇を続けていて、曜日や時間によっては売電単価と同等、あるいは逆転するケースも出てきました。
売電よりも買電が高いなら、自家消費を増やして電気の購入自体を減らした方が良くなりました。

つまり、太陽光で発電した電力を自家消費した上で、「余り」を太陽光が発電していない時間帯の電力として活用したり、まったく別の設備のエネルギー源として活用するということです。

「余り」を売電できなくなったとき、あるいは売電する価値がなくなったとき(=「売電単価<買電単価」の時)は、「余り」を蓄電池に貯めて、別の時間帯(=夜)に使用する方法や、あるいは昼間に別の用途で積極的に使う(=エコキュートの湯沸しを昼行う)方法などの2次的活用が考えられます。

これからの太陽光発電システムは、余剰電力の「売電」ではなく、「2次利用」が中心になっていきます。

発電電力の2次利用ができるのは、「余り」があってこそです。

今から太陽光発電システムを設置される方は、今後10年から20年の太陽光の稼働年数を考えて、太陽光発電と蓄電池を併設することをお勧めします。
できれば太陽光発電システムは3.5kW~5kW程度の設置を目指してください。
そうすることで、「発電電力の2次利用」が容易になり、時代の変化に対応できる設備となります。

太陽光発電は「売電で稼ぐ」時代から「自家消費を増やす」時代に変化しつつあります。

再度書きますが、太陽光発電システムは、いかに「余り」を創るかが重要です。

(屋根が小さくて載らないケースを除き)3kW未満の設置計画(=見積もり)は見直しすべきです。

用松 俊彦


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